卒業生の声:フェロー体験談
12.272018
卒業生の声~フェロー体験談 (冨田佳代さん)
ロータリー平和フェロー奨学生第9期生として、英国のブラッドフォード大学にて、学ばせていただいた冨田佳代(旧姓 吉田)と申します。大学の頃から、開発途上国の貧困や紛争、人種差別、感染症といった問題について学び、将来に渡り、国際協力という分野で活動を続けていきたいと思い、ロータリー平和フェローに応募させていただきました。
英国に留学する前は、NGOスタッフや青年海外協力隊として、南部アフリカのボツワナ共和国やカリブ海のジャマイカ国にて、HIV/エイズの予防教育プロジェクトに従事しました。英国のブラッドフォード大学では、これまでの開発途上国での現場経験を活かし、「アフリカの紛争解決と平和構築」を専門に研究しました。在学中は、HIV/エイズの問題は勿論のこと、アフリカの紛争問題の1つである、子ども兵士の問題に興味を持ち、卒業論文では、子ども兵士の社会復帰について研究しました。また、在学中に2か月間、アフリカ西部のシェラレオネでインターンシップをする機会をいただき、卒業論文のフィールド調査をすることができ、大変有意義な経験となりました。大学院での学術的な研究に加え、紛争後の国で実務経験を積むことができたのは、私にとって大きな自信となっています。そして何よりも、素晴らしいロータリー平和フェローの同期とともに、学ぶことができたことは私の財産です。9期生は、全員で10名でしたが、日本人は私1人でした。その他、カンボジア人1人、ウガンダ人2人、アメリカ人2人、オーストラリア人1人、イタリア人1人、フィンランド人1人、ロシア人1人、といったように、様々な国籍と経験を持つ仲間たちに恵まれました。実際に、紛争を体験したことがある同期もいたため、彼らの立場からみた紛争と平和構築の視点はとても興味深いものでした。
ブラッドフォード大学卒業後、現在は、特定非営利活動法人国連UNHCR協会というNPO団体で勤務しています。日本国内で、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の難民支援活動のための広報・募金活動をする団体です。難民問題の解決は、平和構築において、非常に重要な要素の1つです。国内からの後方支援にはなりますが、今後も、ロータリー平和フェロー卒業生として、世界平和に貢献することができるよう努めていきたいと思います。
最後に、このような貴重な機会を提供してくださったロータリアンの皆様に心より感謝申し上げます。留学中も、ホストカウンセラーをはじめ、地元のロータリアンの皆様に大変お世話になりました。どこのクラブでも、社会奉仕の精神に溢れるロータリアンの皆様ととても楽しい時間を過ごすことができました。ロータリー平和フェローとして、ロータリアンの皆様と出会えることができたことをとても嬉しく思います。
画像:ブラッドフォード大学のロータリー平和フェロー9期生のみんなと左下が私です。